あいつが俺達の前から消えて4年が経つ
俺達は、今もサッカーを続けている
+ 消えた夏 サイド:英士 +
その日は肌寒い1日だった。
『海、行かない? 3人でこれから』
一馬、らしくない内容。
一馬?
今日は、平日だよ?
何が、あったの?
『学校は?』
『休み。…駄目?』
すぐに返って来たメールに苦笑する。
行かない訳、無いでしょ?
『しょうがないね』
それだけ打つと、俺達は学校を出た。
あの後、俺達は制服のまま、近場の海に行く電車に乗った。
「サミー!!」
結人はマフラーに首を埋めて、手袋をキッチリはめていた。
俺も、マフラーをして手袋をしていたけど、一馬はマフラーしかしていなかった。
「一馬、手袋は?」
「どっかに落とした」
一馬はコートのポケットに手を突っ込みながら、ぶっきらぼうに答えた。
「しょうがないね」
そう言って、俺が手袋を脱ぐと、一馬は慌てて首を振った。
「良い! 英士しとけよ」
「駄目、手出しとかないと、転んだ時怪我するよ?
…それに、一馬風邪引きやすいでしょ?」
するよね、って目で言ってやると、一馬はしぶしぶ手袋をはめた。
「英士ー! 一馬ー!」
見ると、結人が先の方で手を振っている。
「行こう?」
一馬を促して、俺達は結人の側に向かった。
ねぇ、一馬
どうして海に来たの?
そう聞いた俺達に、一馬は笑って答えた
何となく、かな?2人と一緒にいたかったんだ
消えそうな、笑顔で言った
一馬
俺達には話せなかった?
一馬が消える、1日前の出来事だった。
−中書き−
ごめ…英士。
文章がおかしいのは、英士がおかしいのではなくて。
私がおかしいのです。
大体1人称は苦手なのです。
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